イタドリ

4月20日(金) 晴れ

ケアマネさんから電話があった。
千代美さんのご主人が要介護1に認定され、来週中にカンファレンスを行いたいので日程調整をお願いしたいということだった。

16日に千代美さんが野菜を持ってきてくれたが、その時の様子が気になっていた。
追い詰められた表情で、上がって話をしたい感じで車もロックして来たが、リビングでは農協さんと難しい手続き中だったので話を聞くことが出来なかった。

おそらく介護疲れで眠れず、あんなに疲れた表情だったのだと思い、ショートステイを探してもらうようにケアマネさんに頼んだ。
間もなく、利用しやすいショートが見つかり、山奥までの送迎も可能であることも確認できた。
これで、カンファレンス時に同席してもらって契約をすることが出来る。
契約さえ交わしておけば、緊急の時にすぐに利用できる。

千代美さんに連絡し、日程が決まった。
夕方、千代美さんが来た。
イタドリとタケノコを持ってきてくれた。
タケノコは皮を取っているが茹でてはなく、千代美さんらしくないと思った。
ほんの数時間であってもタケノコの味が変わるからと、夜遅くでも茹でておいてくれるのが千代美さんだった。
イタドリは取ってきたものの、下ごしらえをする気力がないとかで、そのまま持ってきたらしい。

ご主人は、デイサービスに行くの行かないのと毎回もめごとになり、とうとう有料であることがばれてしまい、お金がかかるのだったら行かないとごねて、難しくなっているらしい。
難しいようが面倒で、怒鳴り散らすし、夜も出歩くし、本当に大変そう。
気持ち、分かる。
これでは体力が持たない。

「ショートも契約して利用して、とにかく神経を休めないと倒れるよ」
「いろいろあったんよ」
「ご主人のこと?」
「それだけじゃないんよ」

わたしの留守中、交通事故を起こしたそうだ。
真っ昼間に酔っ払って自転車に乗っている83歳のおじいさんが、塀の角からフラフラと現れ、千代美さんの車に当たって、おじいさんは川に落ちて頭を打って意識不明らしい。
おじいさんのことは目一杯加入している保険で賄えるけど、千代美さんの車はバンパーが壊れて自己負担が30万円くらいになりそう。
車両保険に入っていなかったらしい。
おじいさんは娘と二人暮らしだけど、その娘がおじいさんのことは普段からほったらかしで、ずっと入院していたらお金が入るから喜んでいるらしい。

「こんなこと旦那に相談もできんし」
「あーあー…」
「先生は東京に行って留守だし」
「ごめんね…」
「どうしても飲んでしまう」
「お酒?」
「うん」
「飲める方?」
「かなり」
「気持ち分かるけど…」
「朝からでも飲みたくなるし」
「それは、いかんよ」
「夜は、ずーーっと飲みたいし」
「…お酒飲んで運転だけはいかんよ」

「5月に同窓会があって、踊りたいけど」
「気晴らししたらええよ」
「月曜日は警察に呼ばれてるけん」
「うんうん」
「そのあとで2曲、教えてほしい」
「いつでも来て、ドレスもどれでも貸してあげるよ」

千代美さんはトラックで帰っていった。
ほんとに、疲れ切って、ぼんやりしている感じで、大丈夫だろうか。
目がうるんでしまってたけど、お酒の臭いはしなかったけど。

タケノコは茹でたけど、イタドリを下ごしらえする気力はわたしにもない。
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